叶う 〜私の歌を君に〜




「うん…要のとこ」


「学校休んで彼氏のところですか。若いっていいですねぇ〜」



お母さんが少しふざけて言う。


うん、そうなんだけど、今日は要に会うことが嬉しくないの。



「あのね……要、アメリカに行くんだって」



お母さんは一瞬びっくりした表情をしたけど、すぐにふわっと笑ってくれた。



「……そう。笑って送り出してあげるのよ」



こんな時に、家族の温かさを感じることができる。



「ありがとう。……行ってきます」


「行ってらっしゃい」



リビングを出て、重いドアを開けた。