叶う 〜私の歌を君に〜




なんでか要は右手を見つめて缶コーヒーを追いかけていなかった。


だから私は立ち上がって、その女の子のところへ向かった。


女の子の前に来ると、しゃがんで女の子と目線を合わせた。



「それお姉ちゃんのジュースなんだ。拾ってくれてありがとう」



私が笑いかける。


すると、女の子もニコッと笑った。



「どういたしまして。はい、どうぞ」



女の子が缶コーヒーを両手で私に差し出した。


私はもう一度「ありがとう」と言ってそれを受け取った。