叶う 〜私の歌を君に〜




「要?お母さんねぇ、どっちでもいいよ?」



運転しながら母さんが話し出した。



「そりゃあ、アメリカに行って治してほしいけど、せっかく結海ちゃんと一緒になれたんだもんね。ゆっくり考えなよ」


「……ありがとう」



俺が言った『ありがとう』は車のエンジン音にかき消された気がしたけど、母さんは微笑んでいた。


目は真っ赤で頰に涙の跡が残っているのに笑っている。


こんな母さんに、俺はずっと支えられてきたんだ。


母さんのためにも、早く決めなきゃな。