「歌手になる気はないかな?君なら絶対多くの人に気持ちを伝えられるいい歌手になれる。別に親御さんと相談してからでもいいしそれに…」 「………です」 「え?」 私の声が聞こえなかったのか、伊藤さんが聞き返した。 「私、歌手になりたいです!私の夢なんです!」 思わず立ち上がって言った私を驚いた顔で見上げた伊藤さんは、「そりゃあよかった」と笑った。