叶う 〜私の歌を君に〜




「今から歌わせていただく曲は、私が大切な人のために作りました。その人に届くように、そして皆さんに感動してもらえるように頑張って歌います!」



大切な、人……?


自分で眉間にしわがよったのが分かった。


そうか、葛西さんには大切な人がいるんだな……



「ハハッ」



俺は乾いた声で少し自嘲気味に笑った。


正直、葛西さんはたまに俺に対して赤い顔をするし両思いではなくても告白すればOKなんじゃないかと思う時があった。


でも、それも俺の一人芝居か。