ど、どうしよう……
でも、出てしまったからには、やるしかないよね。
私は大きく息を吸った。
「皆さんこんにちは!大橋高校生徒の葛西結海です!今日は、歌を歌おうと思ってます!」
チラッと舞台袖の方を見ると、清水くんが「その調子!」とガッツポーズをしてくれていた。
小さく頷くとまた客席の方を見る。
「今から歌わせていただく曲は、私が大切な人のために作りました。その人に届くように、そして皆さんに感動してもらえるように頑張って歌います!」
そこまで言い切って、深呼吸をした。
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