「わぁー!海だぁ!キレー!」
「走ると転ぶよー。」
そんな朔さんの声が聞こえた直後、視界が揺らぐ。
「ぶはっ…。」
「えっ!大丈夫!?」
見事にコケました。
「大丈夫、大丈夫!」
「はい。」
手を差し出され、その手を掴むと、引っ張って立たせてくれる。
「ありがとう。」
「どういたしまして。
だから言ったのに。怪我ない?」
「うん。へーき。
それより、海入ってみようよ!」
「え?」
あたしは握ったままのその手を引っ張り、靴を脱ぐと、海に足をつける。
「あー、冷たいっ!」
「風邪引くよ?」
「…むしろひきたいよ。」
「そんなこと言わない。
俺が心配するだろ?」
「あ、うん。ごめん。」
「よーしっ、俺も入ろーっと!」
そういって靴を脱ぎ、海に入ってくる朔さん。
つくづく思うこと。
優しいなぁ…。

