「それにしても、なんで助けたの?」 「は?」 生活指導室で2人きりになると、気になっていたことを尋ねた。 「だって、“人なんて滅多に助けない”って言ってたから。」 「…ああ。そうだったんだけど、気が変わったんだよ。」 「ふふっ。 思ってたより気分屋なんだね、仲﨑くん。 でも、思った通りの優しい人。」 「気分屋は合ってる。 てことで俺、一限目サボるから。」 少し照れた様子で、屋上の方にむかった仲﨑くんだった。