【藍梨side】


放課後



「蓮~!」



あたしが仲﨑くんと学校を出ると、校門で蓮が待っていた。



「女子らには、学校で待ってもらってるから、早くいこう。」



「うん。
仲﨑くん、ついてきてくれる?」



「ああ。」



「なぁ、姉ちゃん。」



「んー?」



「その人誰?」



「仲﨑悠翔くん。
今日の主役。」



そういうと、蓮が驚いた顔をする。



「え?じゃあ、あの喧嘩してた人?」



「うん、そう。」



「危なくない…?」



こそっと耳打ちしてきた蓮。
その声には、焦りもまざっていた。



「大丈夫。
ほんとはいい人なんだよ。」



「あんな光景見たあとに言われても、全然信じられないんだけど。」



「だぁいじょーぶ!
ねっ?仲﨑くん。」



「何が?」



「仲﨑くんは悪い人じゃないもんねっ?」