「写真撮ろっ!!」


「名前なんてゆーの??」


桜が満開に咲き乱れ、暖かい日差しが教室を照らす。


きゃいきゃいと騒ぐ新入生を横目に、大きなあくびをした。


「おっきなあくびー!」


隣にいた友達の由佳がクスクスと笑いながら言った。


「昨日あんまり寝てないんだよね。」


そのせいか新入生の高い声が頭に響く。


ドンッ


前から走ってきた新入生の女の子の肩と私の肩がぶつかった。


「あ、すいません...」


「...大丈夫??」


「はい…」


小さな声でそう言うと、友達とそそくさと行ってしまう。


「あの先輩怖くないー?」


そんな言葉を残して。