温かい!
希望に明美の表情が輝く。うつぶせの体を仰向けに返し、腕に抱いた。
「和己、和己、私たち勝ったんだよ」
体を揺らし、和己がその長いまつげを開けてくれるのを願う。
「………」
返事はないものの、僅かにまぶたが震えた気がした。期待に胸が震える。
「和己……」
もう一度呼びかけた。
「……っ」
眉間を寄せながらゆっくりまぶたが開く。ぼんやりとさ迷う瞳が明美に留まると、そこに笑みが浮かんだ。
「……明美」
「和己!」
和己が生きている!
嬉しくなって強く抱きしめた。
「明美、痛い」
「あ、ごめん」
慌てて離す。
「やった、な」
「ひとみも聖も側にいてくれたんだ。だから皆の力で勝てたんだと思う」
明美の手から離れて起き上がる。和己は自分を見上げる明美の頬に、そっと手を伸ばした。
「お前の気持ち、聞かせてくれ」
どきっとした。
和己は私を好きだといったその返事を待っているのだ。
急に居心地が悪くなってそわそわし始める。
「さ、さっきいったけど」
「俺は聞いてない」
どうやってごまかそうかと泳ぐ視線。頬に触れていた和己の手が顎にかかってグイッと掴まれた。これじゃ逃げられない。振りほどこうにも、間近に迫る和己の端正な顔に心が引き付けられてそれも叶わない。
「私、だって……好きだよ」
やっとの思いで告白する。
明美の顎から手を離した和己が、目を閉じている。
「なに?」
人がせっかくやっとの思いで告白したっていうのに、和己はなにがしたいんだ?
「キス」
「はあ!?」
予想もしなかった和己の発言に、おもわず体をのけ反らせる。
私からキスしろって?
冗談じゃない!
無理。絶対無理だ。
逃げようとする明美を、目を閉じたままの和己が器用に捕まえる。両手を拘束されて逃げられない。
「イヤなのか?」
「イヤじゃないけど、恥ずかしいんだってばっ」
顔を真っ赤にしながらも、明美の視線は和己の唇から離れない。
「待つ」
「待たなくていいって!」
それなのに和己は宣言通り、明美が逃げないようにしっかり捕まえながら目を閉じた状態で、微動だにすることなく待ち続けた。
私からキスなんてできるわけない。
希望に明美の表情が輝く。うつぶせの体を仰向けに返し、腕に抱いた。
「和己、和己、私たち勝ったんだよ」
体を揺らし、和己がその長いまつげを開けてくれるのを願う。
「………」
返事はないものの、僅かにまぶたが震えた気がした。期待に胸が震える。
「和己……」
もう一度呼びかけた。
「……っ」
眉間を寄せながらゆっくりまぶたが開く。ぼんやりとさ迷う瞳が明美に留まると、そこに笑みが浮かんだ。
「……明美」
「和己!」
和己が生きている!
嬉しくなって強く抱きしめた。
「明美、痛い」
「あ、ごめん」
慌てて離す。
「やった、な」
「ひとみも聖も側にいてくれたんだ。だから皆の力で勝てたんだと思う」
明美の手から離れて起き上がる。和己は自分を見上げる明美の頬に、そっと手を伸ばした。
「お前の気持ち、聞かせてくれ」
どきっとした。
和己は私を好きだといったその返事を待っているのだ。
急に居心地が悪くなってそわそわし始める。
「さ、さっきいったけど」
「俺は聞いてない」
どうやってごまかそうかと泳ぐ視線。頬に触れていた和己の手が顎にかかってグイッと掴まれた。これじゃ逃げられない。振りほどこうにも、間近に迫る和己の端正な顔に心が引き付けられてそれも叶わない。
「私、だって……好きだよ」
やっとの思いで告白する。
明美の顎から手を離した和己が、目を閉じている。
「なに?」
人がせっかくやっとの思いで告白したっていうのに、和己はなにがしたいんだ?
「キス」
「はあ!?」
予想もしなかった和己の発言に、おもわず体をのけ反らせる。
私からキスしろって?
冗談じゃない!
無理。絶対無理だ。
逃げようとする明美を、目を閉じたままの和己が器用に捕まえる。両手を拘束されて逃げられない。
「イヤなのか?」
「イヤじゃないけど、恥ずかしいんだってばっ」
顔を真っ赤にしながらも、明美の視線は和己の唇から離れない。
「待つ」
「待たなくていいって!」
それなのに和己は宣言通り、明美が逃げないようにしっかり捕まえながら目を閉じた状態で、微動だにすることなく待ち続けた。
私からキスなんてできるわけない。



