聖は遠くなっていく意識を懸命に引き戻して、和己に手を伸ばす。ありったけの思いを込めて。
「頼んだからな」
明美も。この戦いの勝利も。
「ああ」
聖が伸ばした手のひら。和己が同じように手のひらを重ね軽い音をたて、ハイタッチがかわされる。
友情と信頼を込めて、和己に全てを託すよ。
「……ッ!」
やばい、意識が飛んでいきそうだ。もう、痛みすら感じない。
「聖! 聖っやだ、だめだ!」
明美が泣いてる。俺のために。頬に落ちてくる涙を拭ってやれない。
「明美の、膝、柔らかくて気持ちいいな……」
「なにばかなこといってんのっ怒るよ!」
怒ったお前も、もう見れないんだな。
「膝枕なんて……最高の贅沢だ……」
もう側にいてやれそうにない。ゴメン……。
聖は最後に弾けるような笑顔を浮かべると、そのまぶたはゆっくり閉じられた。
「聖! 聖!?」
いくら揺さ振ったところでなんの反応も返ってこない。操り手を無くした人形のように。
「聖……せいーーーー!!」
亡骸となった聖の頭を抱きしめ、辺りに響き渡る明美の声は哀しみにみちていた。
ひとみ、聖。
二人とも大事な仲間。かけがえのない仲間。
でも、二人は二度と私に笑いかることはない。
「明美……」
和己に声をかけられ、虚ろな目で見上げ、心が弾けた。聖を下にそっと降ろし、
「和己……!」
涙に濡れた顔を、くしゃくしゃにしながらなりふり構わずその胸に飛び込んだ。受け止める腕は力強く、しっかりと支える。
かけがえのない人を二人もいっぺんに失い、くじけてしまいそうだった。
せめて今だけは和己の腕の中で、甘えていたかった。
もう一度戦えるように、私に勇気をちょうだい。
明美は和己の胸にしがみつきながら、声のかぎり泣き続けた。
「頼んだからな」
明美も。この戦いの勝利も。
「ああ」
聖が伸ばした手のひら。和己が同じように手のひらを重ね軽い音をたて、ハイタッチがかわされる。
友情と信頼を込めて、和己に全てを託すよ。
「……ッ!」
やばい、意識が飛んでいきそうだ。もう、痛みすら感じない。
「聖! 聖っやだ、だめだ!」
明美が泣いてる。俺のために。頬に落ちてくる涙を拭ってやれない。
「明美の、膝、柔らかくて気持ちいいな……」
「なにばかなこといってんのっ怒るよ!」
怒ったお前も、もう見れないんだな。
「膝枕なんて……最高の贅沢だ……」
もう側にいてやれそうにない。ゴメン……。
聖は最後に弾けるような笑顔を浮かべると、そのまぶたはゆっくり閉じられた。
「聖! 聖!?」
いくら揺さ振ったところでなんの反応も返ってこない。操り手を無くした人形のように。
「聖……せいーーーー!!」
亡骸となった聖の頭を抱きしめ、辺りに響き渡る明美の声は哀しみにみちていた。
ひとみ、聖。
二人とも大事な仲間。かけがえのない仲間。
でも、二人は二度と私に笑いかることはない。
「明美……」
和己に声をかけられ、虚ろな目で見上げ、心が弾けた。聖を下にそっと降ろし、
「和己……!」
涙に濡れた顔を、くしゃくしゃにしながらなりふり構わずその胸に飛び込んだ。受け止める腕は力強く、しっかりと支える。
かけがえのない人を二人もいっぺんに失い、くじけてしまいそうだった。
せめて今だけは和己の腕の中で、甘えていたかった。
もう一度戦えるように、私に勇気をちょうだい。
明美は和己の胸にしがみつきながら、声のかぎり泣き続けた。



