「フフ、死ぬがいい」
教室の入口付近に再び姿を現わした影。和己はすぐさま行動に移り、悪魔に向かって槍を投げた。
それは確かに悪魔の体を貫く。
「ぎゃああああっ」
闇の体を震わせながら叫び声を上げ、やがて姿を消す。抜け落ちた槍が、床に高い音を立てた。
「聖、重い……」
一瞬、気を失っていた明美が呻きながら目覚めた。自分の体の上に乗る聖を引き離そうと、手をさ迷わせ、その背中に妙に硬いものが出っ張っているのに、気づいた。
これは、なに?
「うッ……!」
「聖……?」
顔をしかめる聖に胸騒ぎを覚えたところで、手に生暖かいヌルリとしたものが触れた。見えるところまで手を掲げてそれがなんなのか、確認する。
血。
血の赤。
慌てて聖の下から這い出し、その膝に聖の頭を乗せた。
「だ、大丈夫か……?」
聖は、苦しげに短く浅い呼吸を繰り返しながら、心配そうに明美を見上げる。
「大丈夫かって……あんたのほうが大丈夫じゃないよ!」
聖の背中には根本まで短剣が刺さっている。そしてそこは、ちょうど心臓のあたり。
ひとみを嘲笑う悪魔に腹を立て、自分を見失うほど見境を無くした。結果、飛んできた短剣に気付きもしなかった私を聖が庇った。
深い自己嫌悪に、吐き気さえ込み上げてくる。
「ばーか、そんなに、しょげるなよ。俺がお前を……守りたかったんだからさ」
「………」
痛さに顔をしかめながら笑う優しい聖に、何をいえばいいんだろう。
どうしていいのか、なにを言えばいいのか、頭が回らなかった。
「かず、み……敵は?」
聖の問い掛けに、側に来た和己が表現を硬くしたまま首を振る。
「手応えはあったが、悪い……」
「そっか……けど、まだ終わったわけじゃ……くッ……ない。そう、だろ?」
「ああ」
痛みに言葉をとぎらす聖に、和己は頷いてみせながら聖の傷の深さに顔をしかめた。
教室の入口付近に再び姿を現わした影。和己はすぐさま行動に移り、悪魔に向かって槍を投げた。
それは確かに悪魔の体を貫く。
「ぎゃああああっ」
闇の体を震わせながら叫び声を上げ、やがて姿を消す。抜け落ちた槍が、床に高い音を立てた。
「聖、重い……」
一瞬、気を失っていた明美が呻きながら目覚めた。自分の体の上に乗る聖を引き離そうと、手をさ迷わせ、その背中に妙に硬いものが出っ張っているのに、気づいた。
これは、なに?
「うッ……!」
「聖……?」
顔をしかめる聖に胸騒ぎを覚えたところで、手に生暖かいヌルリとしたものが触れた。見えるところまで手を掲げてそれがなんなのか、確認する。
血。
血の赤。
慌てて聖の下から這い出し、その膝に聖の頭を乗せた。
「だ、大丈夫か……?」
聖は、苦しげに短く浅い呼吸を繰り返しながら、心配そうに明美を見上げる。
「大丈夫かって……あんたのほうが大丈夫じゃないよ!」
聖の背中には根本まで短剣が刺さっている。そしてそこは、ちょうど心臓のあたり。
ひとみを嘲笑う悪魔に腹を立て、自分を見失うほど見境を無くした。結果、飛んできた短剣に気付きもしなかった私を聖が庇った。
深い自己嫌悪に、吐き気さえ込み上げてくる。
「ばーか、そんなに、しょげるなよ。俺がお前を……守りたかったんだからさ」
「………」
痛さに顔をしかめながら笑う優しい聖に、何をいえばいいんだろう。
どうしていいのか、なにを言えばいいのか、頭が回らなかった。
「かず、み……敵は?」
聖の問い掛けに、側に来た和己が表現を硬くしたまま首を振る。
「手応えはあったが、悪い……」
「そっか……けど、まだ終わったわけじゃ……くッ……ない。そう、だろ?」
「ああ」
痛みに言葉をとぎらす聖に、和己は頷いてみせながら聖の傷の深さに顔をしかめた。



