~翔side~



「あ!!トリックオアトリート!!」


突然思い出したように放課後の帰り道遥が言った。

「なんだよ急に...」



紫音が心底鬱陶しそうに顔をしかめて言った。

「今日ハロウィンやろ!!お菓子ちょーだいや!」



「お前いくつだよ。」

紫音が鬱陶しいを通り越して呆れた様に言う。


「まぁまぁ、紫音そんなに言ってやるなよ」

「翔は遥を甘やかしすぎなんだよ」


「なんや二人して!俺を子供みたいに言いやがって」

「「子供だろ」」



我ながら綺麗にハモったと思う。

ついでに色先輩もうんうんと頷く。



「あーっ!先輩まで!俺をなんやと思っとるんすか!!」

「手の掛かる子供」



「なんやとーっ!」

遥が暴れ始める。

何だかんだ言って俺たちは皆で仲良くやってる。色先輩も二人と打ち解けて最近では紫音と二人で遊びに行ったりしてるみたいだった。



...ってそんな話は今は置いておいて。
遥はずっと暴れてます(笑)


あ、今溝にはまりましたよ(笑)



「遥ー、大丈夫かー?」

「大丈夫ちゃうわボケ!!」



「心配してやってるんだろー?つか、お前ちっこいから一回落ちたらもう出れなくなんじゃね?」

「そこまでちっさないわ!!!」



いつもの漫才がはじまり四人の笑い声がカボチャ色の夕焼け空に消えていく。