「…」

あの。私幻覚見ていますか?
えーっと誰でしたっけあの人
後ろの席のえーーっと、

「遥人さんなんでしょう、

ささっきからガン見されてるよーな

「…あのもしかして聞いてました?」


「聞きたくなくても聞こえたんで」


「やっぱりそーですよね。聞こえなかったことには…」

「無理。」

「ですよね~。」

「…」

「じゃ~私は失礼します。」

屋上から出ようとした時

「まてよ。」

手をつかまれ

「な、なんでしょう」

恐る恐る振り返り

「お前気に入った」
遥人は口角をあげこちらを見た

不快にもかっこいいからドキッとしましたけれども、

「丁重にお断りします。気に入らないでください」

きっぱり離れとかないと
あとからめんどくさい。