『ねぇ雪菜さん』


1人の女の子が話しかけてきた。


『えーと…確か…』


『美鈴よ。美鈴って呼んでね』


『美鈴…ちゃん?』




『なによ?』


『話って?』 


『うわーあいつ自分から聞いたよ』
『まぢかー』
『ばっかじゃないの?』
『私知ーらない』


裏で陰口が…私、なんかおかしなこといった?


『あなた時雨様の何なの?』


急に睨まれた。は?なんのこと?確か時雨って…


『なに無視してんの?さっさと答えなさいよ!!!』



『あの…』


『ん?!言ってみなさいよ!』


『時雨さんと私はなんの関係もありませんよ』


『うわー』
『く、くちごたえ?!』
『あの美鈴に?!』
『いい度胸してんね…』
『あいつもう終わりでしょ?』
『ここから追い出されるよね』
『いけにえなんかですむ問題じゃないし』


次次と陰口が…その中で気になっていることが3つあるまずは【いけにえ】いけにえってどういうことなのかさっぱりわかんない。次に【追い出される】追い出されるってここの学校からなのかな?そんなことできんの?三つ目【美鈴ちゃんはそんなにえらい人なのか?】話を聞いていると美鈴ちゃんがえらそうに感じるのはなぜ?
うーんいろいろ謎が解けない…


『しらばっくれても無駄よ!時雨様はあなたを指名してなんでなにも関係ないのよ!あり得ないでしょ?!』




『ですからっ───!』




『おい…』



私が否定しようとすると男の人の声がした。



『し、時雨様っ!』



時雨様?あのうざったらしい男子か…でもなんかいつもと違う。低くて怒っているような…

『力強い声…』


『なんかいった?』



『いや…なんにも』


『で?なにしてんの?』


『えと…』



『時雨さまぁ♡お話し聞いてくださるんですかぁ?優しいですねぇありがとうございますぅ♡』



私に聞いたことを美鈴ちゃん、無視されてるのが嫌なのか必死にぶりっこ口調でかまってもらおうとしてる…。


『お前に聞いてない雪菜にきいてるの。』


『違いますよぉ?時雨さまぁ♡』


『は?なにが違うの?俺、まだなんにもいってないけど?』
『は?なにいってんの?時雨さんはなんにもいってないけど?』



私はついつい声にでてしまった。すると時雨といきぴったり!なんか怖い。



【///】



あれ?顔が赤い…もしかして照れてる?


しばらく考えてみると私も照れてきた

【///】



『し、時雨さまぁ!時雨さまぁ』


え、なに?急に…泣き出しちゃったよ?


『美鈴…ちゃん』


私がさわろうとすると美鈴ちゃんは時雨に抱きついて時雨の、胸の中で泣いていた。よく見ると私をにらめつけているのがわかる
なによ!その態度!とふつうはいうのだが、時雨だとなぜか胸が痛い…


これには時雨も私も動揺状態
私はイラついて屋上までダッシュ