「ピンポーン」


蜜姫は楽しそうに言った。


でも私には、それがどこまでも残酷な言葉に聞こえた。



「だからね、なっちゃんはあたしになってもらうの」


「は?」


「なっちゃんがアメリカに行って蜜姫のふりをしてモデルになる。それで、あたしは翼君と結婚したらアメリカに戻る。いい考えでしょ?」