それがわかった瞬間、私の目にも涙が溢れた。


そして私は、ニッコリ笑って夏姫の手を取った。



「いいよ、もう……。ケンカくらい、いっぱいするじゃん…………親友なんだから、さ?」


「…………紫乃ぉ」









それから私達は、先生が来るまで二人で泣きあった。


その数日後、小早川さんは学校を辞めた。


そしてこれも数日後夏姫から聞いたこと。


一つ目は、夏姫が小早川さんに私達は友達じゃない、と啖呵を切ったこと。


二つ目は、あの事件の前日。


小早川さんのお父さんが浮気していたことが発覚されていたということ。


それで悟った。


だから小早川さんは、「裏切られた」なんて言っていたんだ。