ドタドタと五月蝿い足音が聞こえてきた。
「遊乃!先にお風呂入るー?」
「…いいよ。後からにする」
苑に元気を持っていかれてる気がする。
「お姉ちゃんは?」
「やんないといけないこと色々あるから。最後に入るよ」
「そっかー。じゃあ先に入るね!」
「騒がないでね」
注意の内容がもはや小学校低学年の餓鬼…
宙さんはどーいう目線で苑の相手をしているんだろう。
案外、これからの苑の対応の役に立つと思う。
「遊乃ちゃん大変だよね…今日ずっと見てて本当にそう思うよ」
宙さんが深い溜め息を吐いた。
おいおい苑。
これ以上宙さんの悩みを増やさないでくれ…
心配なのは、宙さんが苑を心配しすぎて嫁入りできなくなること。