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「ありがとねー遊乃ちゃん」


「いえ。せめてものお礼です」



いい子だねーと微笑む宙さん。


案外落ち着いているようだった。



表情からじゃ読み取れない。




「ホント、もーすこし家事ができるようにばればいいんだけど。苑は」



愚痴をこぼす宙さんは、世話焼きなお母さんのようだった。



「いいですね。喧嘩っていうか…仲がいい証拠じゃないですか」


「そーやって前向きに考えられる遊乃ちゃんが羨ましいなぁ」




なんだか宙さんが老けて見える…




「物事は見方で変わりますから」



皿を落とさないように気を付けながら、素っ気なく返事を返す。





「遊乃ちゃん。後で部屋に来てくれない?話したいことがあってさ」


手を止めずに頷く。

あまり大きな反応は求めていないだろうから。