「お姉ちゃんがパティシエールか~」
「何を想像してんだか…」
「毎日スイーツを食べられたりするのかなぁ?」
溜め息が聞こえた。
「食い意地張りすぎでしょ」
…確かに。
食べ物の話しかしない女子って男子から見たらどうなんだろう。
今更ながら気になる。
直したって今までのあたしがみんなの記憶から消えてくれるはずないけど。
いくらなんでも都合良すぎる。
「いそうだけどね。そーゆう性格が好きな男」
「なぜに!?」
「顔に出てる」
真顔で言われてハートにヒビが入った。
どうしてこうも率直なのか。
手加減って言葉を知らないんじゃないかな…
遊乃が席を立った。
真っ直ぐお姉ちゃんの方へ行くのを見ると、手伝いでもするんだろう。
そーゆうとこ真面目なんだよねぇ。
夕飯作ってもらったお礼、みたいな。


