「………」


「んなジロジロ見ないでよ…怖いんだけど」



「遊乃って落ち着いてるよねー。なんか、高校生ってよりは大学生?」


「なにそれ…」



思わず苦笑する。


よくわからない例えだ。



「うーんと、大学に居ても違和感ないかなって思う!」


「それ老けてるって意味じゃ…」


「違うよ!!その位落ち着いてるってこと」



慰められたんだろうか…


まぁ褒め言葉として受け取っておこう。




「帰り道が長く感じる…」


「そりゃあ寄り道したからね」


「そーいうもんなのかねぇ」


お婆ちゃん口調の苑は、道の中央をクルクルと回る。



車が来る気配はない。



もう夜だ。


大体の高校生が家に帰っている。