「おばちゃんと仲良くなるとそういう得があるんだ…」
納得していると、だからって仲良くなろうとするのはダメだよ!と怒られた。
さすがにそんな気はなかったけど。
「おい遊乃」
「あ?……こんにちは、先生」
「はぁ…なんたってそんな奴になっちまったんだ」
泣き真似をするその人は、この学校の教師。
古文の先生で、名を立花嘉人、という。
昔風に紹介してみた。
「何かごよーですか?」
「お前俺のこと教師だと思ってねーだろ」
「そんなことないですよー。敬語使ってるじゃないっすか」
殴られそうになったので体をそらす。
ナイス反射神経。
「せんせー。虐待っすよ」
「愛の鞭だ阿呆」
ナイスなキモさ。
「今キモいって思ったな」
「思ってないっす!」
「顔に出てんだよ。百面相馬鹿が」
馬鹿だなんて失礼な。


