「友馬は悪くないから」


「いや、やっぱり俺が悪い」


「だから違うって…」



交互に謝っているとなんだか可笑しくなって、笑った。



「何してんだろーね、私たち」


「ホントな」



顔を正面から見れば、友馬と目が合って、逸らした。


…だからこれが駄目なんだって。


私、こんなことくらい学習できないほど馬鹿だったっけ?




「なに話してんの~?」



笑い声が聞こえたのか、向こうで花音と話していたはずの苑が駆け寄ってきた。



ナイスタイミング。


目を逸らしたのは明らかに不自然で。

後少し経っていたら理由を聞かれていたかも知れない。


そこで、私は何も答えられずに逃げ出す。



もはや永遠のループなのかもしれない。


私が自分の気持ちを正直に伝えるまで終わらない無限ループ。



気持ちを忘れて諦めれば終わる無限ループ。


終わりっていつ?