「宙からね、遊乃ちゃんのことも聞いてるよ。想像した以上に、頼りになりそう…これからも宙を支えてあげて」
静かにそう呟いた後、「はい、イチゴチョコ!気をつけて帰ってね〜」と手を振った。
苑は手がとれそうなほどに元気よく腕を振っている。
だからその元気はどこから来るの…
謎を抱えつつも、さっき消えたはずの不安がまた込み上げてきた。
やっぱりそうだ。
苑に言って、スピードを早めてもらったほうがいいかも。
でもさすがの苑でも、さっきのことと今のこと、繋がらない方がおかしい。
そう考えると、不自然な行動はやめておいた方がいい…
なんだけど…
悩みながら歩いていると、不幸にも予想は的中してしまった。
「あれ、苑…と」