笑顔を見せたのに、まふぁ不安そうな顔をしている苑。
そんなに信用ないのかな、私って。
「今日立花先生休みだねー」
「あいつもか」
小さく呟いたその声は、運良く苑には聞こえなかったらしい。
立花は自分が教師だということを忘れているんじゃないだろうか…
いつもの言動といい、見た目といい。
クビにされてもいいレベルだと思うんだけどなぁ。
「ねぇ遊乃」
「何?」
「本当はあんまり言っちゃ駄目なんだけど…」
苑は遊乃ならいいよね、と一息吐いて。
「友馬、別れたんだって」
「は…」
次に友馬のことで何か聞くなら、仲直り話だと思ってたのに。
そういえば今日友馬を見ていない。
「慰めいるかな?」
「心配されれば元気出ると思うよ。あいつ単純だから」
「じゃー行ってこよ」
いってらっしゃーい、と笑顔で手を振る苑。