イジメと呼ばれるそれらが始まるのは、そういうことがきっかけで。
遭遇したくないなら、男子と一切話さずに、空気のような存在でいることが必要。
「もう少しで消えちゃうよー」
「え、」
顔を上げると半分以上消されてしまった無残な文字列が…
取り敢えず、授業が終わっていたことには気が付けた。
最終手段で横を見ると、先が見えていたかのように、私の求めている物があった。
「ありがと」
「いいえー。いつものことだよ」
眉が下がっていながらも口角は上がっている。
お節介好きな友人で助かった。
授業中は基本的に寝ているから、私にはノート係が必要なのだ。
今日のページを探していると、結構進んだことが見て取れた。
今日の日付で2、3ページは書いてある。
前に「写すの面倒」と零した時、コッチがごめんと言うまで、説教をやめてくれなかった。
あれは失言中の失言だったと思う。