自分の席を確認すると…
「俺の横の席は叶だ!やったね!」
「羨ましい!でも、アタシは前だもーん」
『あはは…でも、近くてよかった!』
「だなっ!」
「うんうん!」
中央の一番奥。
右側が私。
左側が直弥くん。
そして前が真実ちゃん。
本当に近くてよかった…
離れていたら、もっと緊張していたと思う。
ガラッ……
先生が入ってきた。
『担任の…先生だよね?』
「ああ、多分?」
「ちょっと…変な先生ね…」
明らかに、少し変人そうだ…
こんな先生が担任で大丈夫だろうか…
「聞こえてるぞー、間中!先原!」
「げっ…」
「すみませんでしたー」
嫌な顔をする直弥くん。
速やかに謝る真実ちゃん。
…この2人、面白いなぁ…
「んじゃ、まず最初に自己紹介な、オレは、
ヤ ナ ガワ ツ カ サ
柳川 典。面白い学級にするつもりだか
ら、そこんとこヨロシク!!」
本当に、少し変人かもしれない…顔はそこそこ整っており、綺麗なのだが…
『よ、よろしくお願いします…』
ウ チ
「ホント、大丈夫か…1年A組 は」
「んー、何とかなるでしょ!」
まぁ皆が居れば、大丈夫だよね。
そんなこんなで始まる、入学式直前。