――――――春。



春といえば桜。

そして、入学式。




ミ シ ロ カ ナ エ
私、未城 叶は本日、地元の隣の高校《唐笠高等学校》に入学するのだ。



『…ふぅ』


少し…緊張する。


親が来るわけでもないのに。


『頑張らなきゃ、な。』



教室の前へ。




ガラッ…



『あ…お、おはよう。』


なるべく元気に挨拶をした…のだけれど…


「おはよ!」


「見たことないね!隣町から?」


2人が話しかけてきた。


最初に挨拶をしてくれた男の子と質問をしてきた女の子。



『うん、隣町からなんだ!だから、知り合いもいなくて……』



「じゃあ、俺一番に友達な!」



「ずるい!じゃあアタシが、二番!」



『よ、よろしく!私、未城 叶って言うんだ。』


マ ナ カ ナ オ ヤ
「俺は 間中 直弥!よろしくな!」


サ キ ハ ラ マ ナ ミ
「アタシは 先原 真実!仲良くしてね!」



『うん!』






゙初の゙友達が、出来た。







ずっと居なかった…私の友達が。












これが私の…いや、私達の物語の始まり――――――。