「橘、決めた?」

授業が全て終わり

放課後

つまり部活の時間。

挨拶した直後に聞いてくるとは思わなかったな……。

「ごめん、夏は忙しくて行く気になれないや」

「例えば?」

疑われてる……嘘そんな下手だったかな?

「受験勉強に……宿題とか」

「受験勉強はまだ大丈夫だし、宿題なんか他の日に死ぬ気でやれば終わる」

……こういうのは失礼なのかもしれないが、私は彼の言うことをあまり信じていない。

永嶺君は見た目すごく頭良さそうだが現実は下から数えた方が早い番数をとっている。

「……お前、俺のこと信じてないだろ」

すごい、よくわかったね。超能力者か何かかな?

「お前もこいよ。俺もお前にきてほしいし…」

え…それってどういう…意味…?

永嶺君がなんだか熱っぽい目で私を見つめる。

これってなんか…えっと…

「橘……俺……」

永嶺君が徐々に私には近づいてくる。

どうしよう、どきどきが止まらないや…

「俺さ……が……ほしいんだ…」

「え……?///」

きづいたら、私と彼の距離は45センチだった。