<るるSIDE>









お弁当タイムのことであった。







「ねぇ。こんなんやってみたら??」






親友の麻里にそういわれたわたしは、そのサイトの名前を、反芻した。
 




「作家のタマゴ??」





あまりきかないようなサイトの名前だった。







「うん。るるって、いろいろ小説なんか書いてるじゃん?それで、いろんなサイト当たってみ て、コレいいなって。」





そういった彼女の目は、エサを待つ子犬のようだった。






{か、かわえぇ・・・。}







彼女は中三なのに、150cmと、小柄なタイプであった。そんな彼女のその目は、毎回
可愛いとおもう。





「ここにアップして、るるの小説をみんなにアピッちゃおうよ。」





そういいつつ、ウインクする彼女。




「う~ん・・・。あんまりな・・・。」





正直いって、こういうのはあんまり気が進まない。いろいろめんどくさそう、というのが
一番の理由なのだが、アップするとなれば、みんな素人じゃないわけだろうし、その中で
どうやって生き残っていくのか、とか、理由はかなりある。






「そんなにステップいらないし、めんどくさがり屋のるるにはピッタリ。それに、いろいろな の読んでみたけど、るるの方がうまい、ってのもあったし。」





{くっっっ・・・。}





この条件には、わたしも心を動かされた。




































「やってみよっかな。」






私の一言に、彼女は嬉しそうに目を輝かせた。




「ホント~?じゃ、早速登録してみて♪(ノω+)」





彼女のその嬉しそうな顔を見ただけで、私は心から満足した。




「私も?・・・。」



ボソッと呟いた麻里の言葉を、私は聞き逃さなかった。




「麻里も、やるの...?」






恐る恐る、といった体で訊いた私だったが、すぐに後悔した。






{呟いてるんだから、あまりきかれたくないんだよね・・・。}





「な、な、な、何の話?」







慌てた様にとぼける麻里をみて、悪いコトしたな、と再度思わされた。







「やっぱ、聞こえちゃってた・・・?」





恐る恐る訊く麻里。