ある少女のお話




しかし少年も少女と同様、今までの日々が壊れるのを恐れていました。


少年は悩みます。


少女の涙を見て悩みます。


少年は決意しました。


少年は少女に背を向けて森の中に急ぎます。


早く、早く、少女の悲しみを拭うために。


抱えきれない程の花を摘んで少女のもとへ向かいます。


早く、早く、少女の笑顔を見るために。