指輪と私の物語1~焔~[完]

その瞬間

盗賊の動きは、早かった。

クレアに近づくと、クレアの腕を取り羽交い締めにする。
その片手には剣が握られている。

クレアも王族へ嫁ぐことで、ぬくぬくとした生活を送っていた訳ではない。

国で一番剣が立つ、モブの妻としても王族としても、それなりにクレアも剣が使えた。

それなのに、素早さでは盗賊には敵わなかった。