指輪と私の物語1~焔~[完]

バーンが剣で、地を支える。
頬を手でなぞると、血が手を染める。

広場に静けさが、戻った。

聞こえるのは、バーンの息遣い。



「ハァ・・・ハァ・・・僕は・・・僕は!絶対にユーリを守るんだ!」


バーンの叫びに反応したのか、剣が赤く光り始めた。

「加護を受けた剣か・・・」

男の言葉に弾かれたように、バーンが動いた。

「僕は、守りたい者を守る!ユーリ1人守れないで、いつか継ぐ王になんか、なれないんだ!!」


バーンの動きが変わった!?

素人の私でも分かるくらいの、機敏な動き。

男の剣を、動きを確実に捉えていく。

バーンが、男の剣を逸らしながら一回転する。


その反動を利用して、バーンが横に剣を流し斬った。


ーーーーー!

パサッ


男のフードが取れる。


「キレイ・・・」

私は思わず呟いた。