~お姉ちゃんの恋人~

わたる君の笑顔を見るたびに、あたしの中のわたる君がスキレベルが上がってゆく。


あたしの気持ちを言葉にしたくなる…。


でも、今は、言えない。


言えないほうが良い。

ふと、おねえちゃんのことを思い出す。


おねえちゃん泣いてるんだろうか……。



…もう帰る時間が近付いてきた…。


「悠里ちゃん、あれ乗らない?」


わたる君の視線の先には、湖のボートがあった。


「乗りたいっ!」


わたる君が乗りたいなら、あたしも乗りたいとおもうんだ。


わたる君と一緒なら、幸せだから…。