「ねっ、二人で抜け出さない?」 あたしの耳元で囁くチャラ男。 気持ち悪い……。 どうしよう…。 席を立って逃げ出したいのに、カラダがまったくいうことを利かない。 「………おいっ。」 ビクッ。 「おい俊樹っ、お前、隣の子イヤがってんじゃないか?」 向かい側から声が聞こえた。 「なんだよっ、邪魔すんなよ~。」 ガタン… 男の手が離れたスキにあたしは席を立った。 恐怖心が薄れたあたしは…。 バチーンっ! 隣の俊樹という男にビンタをくらわした。