「あれ?健太は?」
「けんちゃんはねぇー、おともだちとこだよ」
「もう……しょうがないな。アユナとマリリンと隼人は?」
「しらなーい。かえってない」
なに?
全部ネコの兄弟?
私は軽くネコに聞く。
「ネコ、何人兄弟なの?」
「六人だけど」
すごーい!
ネコん家って……大家族なのね。
「ちょっと洗濯機回したりしなきゃいけないから、二階に上がっててくれる?」
「うん」
「りりか、案内して」
「はーい」
私はりりかに連れられ、二階に上がる。
家は結構古いみたいで、階段がギシギシいう。
二階まで上がると部屋が三部屋あって、りりかはその中のひとつのドアを開けて言った。
「ここだよ。ここがね、りりかと、もえおねぇちゃんと、けんちゃんのおへやー」
「へぇー、そうなんだ」
私がニッコリ笑って答えると、りりかは部屋の中の座布団を窓際に持っていく。
「おねぇちゃん、どうぞ」
「ありがとう」
私はその座布団の上に座り、りりかはその前に座ると、ニコニコして私を見る。
ネコも子供の頃こんな感じだったのかな……?