「え?そんなこと言った覚えないけど」
岩瀬がそう言い、ネコは不思議そうな顔をして私を見ると、岩瀬も私の方に視線を向けた。
「だって……。だってさっき言ってたじゃない。『来てくれよ、奢るから』って」
私がそう言うと、岩瀬は慌てて言う。
「あ、あれ?そんなこと言ったっけ?」
「言ってた。いろいろとね!」
私と岩瀬とピアス男に不穏な空気が流れる中、ネコはピアス男にポテトを差し出して笑顔で言う。
「これ食べて?あーん……」
ピアス男は言われるがまま口を開け、ポテトが入るのを見届けるとネコは言った。
「なかなかいないね。司のタイプの人」
「え、うん……」
そして又、ネコは時計を見るといつもの捨て台詞を言う。
「もうこんな時間なの?ごめぇーん。帰ってご飯作らなきゃ。司、行こう?」
「え、ちょっと待ってよ。これ誰が払うの?」
「あ、岩瀬くんの奢りなんだよね?本当にありがとぉ」
ネコは笑顔でそう言うと、部屋を出ていく。
「ちょ、待ってよ、ネコ!岩瀬くん、ご馳走様!!」
私はそう言って部屋を出てネコを追い掛け、ネコに言った。
「ネコ、今日はありがとう……」
「なにが?」



