それに……ネコの可愛さに王子の心が奪われるかもしれない。
私は不安になり、顔が曇る。
そのとき王子がキラキラした笑顔で言った。
「司ちゃんって言うんだ?」
「う、うん!貴方はなんて名前なんですか?」
「俺?岩瀬だよ」
「……」
岩瀬くん……って言うんだ。
なにを話していいのか分からなくて、ネコの方を見るとネコはもうひとりの男子と楽しそうに話してる。
すごいな、ネコ。
私、緊張して喋れないー!
「司ちゃんって家でいつもなにしてるの?」
「……。テレビ見たり、音楽聞いたり。岩瀬くんは?」
やっぱり勉強かな。
だってすごく知的だもん。
「勉強してるよ。両親がT大出身だから、勉強勉強ってうるさいんだ」
そう言って悲しそうに笑う岩瀬の表情に、私は少し胸がキュンとなった。
やっぱり……。
知的な空気を身にまとってる訳だ。
「じゃあ、岩瀬くんは将来T大に……?」
「そうだね。僕は勉強ができるなら何処でもいいと思ってるんだけど、両親はT大じゃなきゃ、許してくれないだろうね」
「そっか……」
なんかすごく大変そう。
「それよりどうするの?何処行こうか?」



