「え……誰?それ。知らないし」
「……」
山根は顔色を変え、私はネコの腕を引っ張って、山根たちから少し離れたところに連れていく。
「なに?痛いんだけど」
「あ、ごめん」
私は腕を離してネコに言った。
「なんであんなこと言うの?」
「なにが?」
「山根さんに」
私の問いかけにネコは少しムッとして答える。
「だってさぁ、堂林くん取らないでって言うなら、合コンなんてしないでふたりで遊べばいいじゃん。堂林くん知らないし」
ネコが言ってることも分かるけど。
「そうだけど……。ネコから絡まないようにすればいいんじゃない?」
「付き合ってない時点で、ほかの女の子が絡まないようにしなきゃ、上手くいかない恋愛なら付き合っても上手くいかないよ」
「そうだけど……。普通にするんでしょ?」
「うん。普通にする」
よかった。
普通にしてたら大丈夫。
そう思った瞬間ネコは言った。
「いつも通りに普通にする」
え?
いつも通りに普通にするって、どういう意味?!
呆然と立ち止まる私にネコは真顔で問いかける。
「司、行かないの?」
「行くよ」
私は急ぎ足でネコや山根に追い付き、モヤモヤしてた。



