一番近くの遠い人。

「僕、麻実の好きな人、知ってるもん。」







「え?」









「唯斗が好きなんでしょ?」








「なんで…。」








「そんなの見てればわかるよ。何年幼なじみやってると思ってるの。」









蓮は私の好きな人が分かっていながら、どうして?








「それでも、僕の方を向かせて見せるよ。」








そう言って、ふうっと息を吐いて、
帰ろう。と一言言った。








「今日は三浦家佐伯家のご飯会でしょ。唯斗も椎も和にいも心配してるよ。」








そして、わたし達は無言のまま私の家へと向かった。