あーあ…あっついな、今日も……
春から野芽国高校に入学した藤田なのは、高校に入って初めての夏休みを迎えた。去年は受験で遊べなかったから、今年はめいっぱい遊ぼうと思ったのに、期末テストの点数が悪くて夏休みだというのに補習のために学校に来ていたのだ。

「めんどくさいなーホントにムカつく!」と同じクラスの補習仲間の大和かえでに愚痴をこぼしていた。

「しょーがないよー!なの!うちらバカなんだからさ!」

「それもそうね笑じゃあ、補習終わったらアイス食べよ!!」

「いいね!!そんで、来週のお泊りのことも色々決めちゃお!」

「うん!!」

二人は残り二日の補習をまじめに受ける気は全くなかった。

「アイス美味しいな~♡かえでは何味?」

「んー、うちはいちご!!」

「へー!あ、そうだ!お泊まりどうする?何する?」

「トランプとかは無難だからなぁ~
怪談とかやる?笑」

「えーヤダー!!」

「アハハハ!!もーなのは怖がりなんだから~!」

「いーじゃーん!笑じゃあ、当日決めよ!!」

「おけー!楽しみ!!」

「ね!じゃあ、うはこっちだからまた明日ね~!!」

「うん!バイバーイ!!」

二人は路地のところで別れた。