今日は音楽番組の収録で新曲を披露する。
私は楽屋で三井さんと話をしていた。
「順の様子どうですか?」
「初めはごねてたけど、今は落ち着いているよ」
「なら、良かった」
胸を撫で下ろす。
「仲良くやってくれればいいけど…」
「大丈夫だよ。順は頑張ってる」
ガヤガヤ
四人が帰って来た。
「お疲れ様」
「「「「お疲れ様です」」」」
楽屋に入ると順も信司もいつも通り、良かった。
時間は午後10時を回った。
四人を乗せてマンションに帰る。
「着いたよ〜」
「「「「ありがと」」」」
各自部屋に入り休む。
ピンポン
「は〜い」
ドアを開けると、信司が立っていた。
「どうしたの?」
「ちょっといい?」
「うん…」
信司をリビングに待たせ、私は着替えに寝室に入る。
ルームウェアーに着替え、戻ると信司が深刻な顔をしていた。
「お待たせ、何か飲む?」
「いい、座って」
信司と向かい合わせに座る。
「今日は告白したいことがあって…」
「何?」
「俺、円の事本気で好きなんだ、俺と付き合ってください!!」
「…」
どうしたらいいのだろう…信司の事はだいぶわかってきた。魅力的だし、ひかれる所もある。私なんかでいいのだろうか…
「俺じゃダメかな?」
「信司はとても魅力的よ。他にいい人いっぱいいるんじゃない?」
「円じゃないとダメなんだ!」
困った…
「…私なんかでよければ」
「やった〜、円、幸せにするから」
ギュッと抱き締められた。
「円…」
チュッ
「円が好きだ」
何か照れ臭い。でも、仕事も一緒だし、喧嘩とかしずらいな…
信司は鞄から雑誌を取り出した。
「何の雑誌?」
見せてもらうと、女性ものだった。
「円に似合う服ないかなって思って」
「あっても買いに行く暇ないよ」
「暇は作るもの、次の休みはショッピングしよ」
「はいはい」
立ち上がり、アイスコーヒーを入れに行く。5月になり蒸し暑い時期に入った。
リビングに戻ると信司は真剣な顔で雑誌とにらめっこしている。
「信司、アイスコーヒー入ったよ」
「うん」
雑誌から目をはなした。
「でも、二人で出かけたら、マスコミに見つからない?」
「見つかってもいい」
「マネージャーとしては困るんだけど…」
「いいじゃん」
抱きついてくる。
「今日泊まってもいい?」
「…いいよ」
信司は私を抱き上げベットに移動する。
「優しくするから…」
「うん…」

「はあっ、はあ…」
「可愛い」
「信司激しすぎ」
「ごめん、我慢出来なくて…」
「信司、誕生日っていつ?」
横を向く。
「8月31日、円は?」
「9月1日、1日違いね」
「本当だ!」
「二人でお祝いしたいね」
「うん、そうしよう」