ライブツアーを無事に終え、オフを2日もらった。
「2日か〜どこ行く?」
司が顔を出す。
「旅行でも行くか」
信司は雑誌から顔を上げる。
「どこ行く?どこ行く?」
タケはもう乗り気。
「海でも行くか」
こんな時期に海?
「あのコテージか?」
「そうそう」
「じゃあ明日6時に出発な」
部屋に帰り、順一郎と明日の準備をする。
そうそうアレが来る頃だ…
「こんなもんか」
順一郎は旅行鞄を持ち上げる。
ピンポン
誰だろ?
「はーい」
ガチャ
「準備出来た?」
信司が自分の荷物を持ってやってきた。
「俺、今日こっち泊まるから」
えっ?どういう事?
「何で信司が…」
その時、体が浮く感じがし倒れた。
同時に順一郎も倒れた。
「おい!二人とも大丈夫か!」

数分後
私は順一郎を見ていた。
何がどうなったの?
「順、大丈夫?」
「ん〜はあ、何が起きた?」
「二人とも大丈夫か?」
「どうやら元に戻ったみたいだ」
「じゃあ円さん、自分の体に戻ったの?」
「うん」
「やった〜」
信司は私に抱きつく。
「みんな知らせないとな」
順は携帯でメールを送る。
すると…
バン!
「「円ちゃん元に戻ったって??」」
「うん、ご心配かけました」
「良かった〜」
タケが抱きついてきた。
「これで自分の家に戻れるわ」
「円さん、その事なんだけど。あのマンション来月でなくなるらしい」
「えっ?」
出ていかなきゃいけないの?
「じゃあ円ちゃん、こっちのマンションに引っ越ししたら?」
「ん〜そうするか」
結局、みんなで雑魚寝をする事に…
私は中々寝付けず寝返りばかりうっていた。
「円さん?」
小声で私を呼ぶ信司。
「信司さん?」
「眠れないの?」
「うん…」
「少し話しでもしようか」
寝室を出てリビングに行く。
「何か不安なことでもあるの?」
「不安なことと言うか、仕事がどうなるのかなって思って…」
すぐ隣に信司が来る。
ドキッとした。
「今まで通りマネージャー業続ければいいじゃん」
「う〜ん」
「話しは変わるけど、俺、円さんに惚れた」
突然何??
「元に戻ったら言おうと思ってた…」
「…」
「返事待つから」
「うん…寝ようか」
「そうだな、おやすみ」
「おやすみ、手握ってもいい?」
「いいよ」
私は手を握られ、安心したのか眠りについた。