「あ…もしかしてその首のやつ…。」
と雛が私の手の当ててある絆創膏を見て察したのか、慌てた。
多分凛太朗くんにやられたのと勘違いしているんだろう。
「ち、違う違う!!ここは…寝てる時にぶつけちゃって!傷できちゃったの!うん!」
「あ、そうなの?
なんだぁ、びっくりした〜。」
一応誤魔化せた…?のかな。
ホッと一息ついて、話題を変えいつも通りのノリに戻した。
「なぁ凛太朗、お前昨日早川さんとデート行ったんだろ?」
「え、そうなの?!何だよお前らいつの間にそーゆー仲になってんだよー!」
「…別に何もねぇよ。」
一方その頃では
凛太朗がクラスの友達に昨日のことを問い詰められていた。
雛の彼氏により事は色んな人物にまで広まっていて
クラス中がその話題で持ちきりとなっている。
「付き合ってんだろ?」
「付き合ってない。」
「でもデートしたんだろ??」
「だからそーゆーんじゃないって。」
友達からの言葉に
断固否定し続ける凛太朗。
その顔は浮かれたような顔ではなく
少し不機嫌そうな顔だった。
「じゃあ何かあったとか?
…あ!キスとかした?!」
「!!」
友達のその言葉に凛太朗が反応する。
その一瞬の反応を見た友達が
マジかよ…!
とニヤニヤしながらはしゃぐ。
「っ…違ぇよ!!そんなことあるわけねぇだろうが!」
「嘘つけ!照れんなよ!」
とギャーギャーはしゃぐ男子たちに
凛太朗が制止を求めるも
男子たちは止まることなく騒ぎ続けた。
そしてとうとう
他クラスにもそれは広まる。

