俺様主人の拾われペット

-千夏said-





目の前には無表情の仁美さん。

見下ろされ、冷めた視線が私を捕らえていた。




「…ひ、とみさ…。」




声を絞って名前を呼ぶと
仁美さんは黙って私の腕を掴んだ。

そしてそのまま




-------グイッ




(っ……?!)





掴まれた腕が仁美さんに引っ張られて
ベッドの上に投げられる。


ビックリして仁美さんを見れば

いつの間にか私の上に跨って
馬乗り状態になっていた。

その目は
怒りを秘めているのか鋭かった。





---------いつもの…仁美さんじゃない…





「…千夏。」

「っ!」





私の名前を呼ぶと
そのまま仁美さんは私の口を塞いだ。

そして、激しいキスをされた。





「んっ…!!」





両腕は仁美さんによってベッドに押さえつけられ
抵抗ができないまま。




(っ…くる…し…!)




息がうまく吸えずに
そのまま体が沈み込む。

神経が全て仁美さんのキスに集中する。




(何も…考えられな…。)





意識が段々薄れて行くような気がして
力が抜けて行く。

それを感じたのか
仁美さんが唇を離した。





「っ、はぁ…!!」





思い切り息を吸って
遠のく意識がまた元に戻る。

そして、目の前にいる仁美さんは…





「何で…。」

「っ……?」

「何で触らせてんだよ!!」





(----------!!)







目に怒りを込めて
私を鋭く、捕らえていた。