俺様主人の拾われペット

-仁美said-





今日は千夏が帰りの遅い日。

いつも通り仕事をしながら
あいつの連絡を待つ。

そう、待っている。




(………。)





…おい、まだか。
待つって言ってもうなんだかんだ2時間経つぞ。

さすがに仕事片付いたんだが。


7時だぞ。

普通施設育ちの子供っていうのは
6時までに帰ってきなさいとか
そういうこと言われてたもんじゃないのか?




(……というか)



そもそもどこに何しに遊びに行ってるんだ。
誰と遊びに行ってるんだ。

何も聞かずに許可してしまったが…




「……まさか、な。」




女子と遊んでるんだろう。

仲良い親友がどうとか
食事中にいつか聞いたような気もするし。




(……っ、落ち着かねぇ。)




メールの1つや2つ寄越せっての。
何時くらいに帰ろうと思ってるとか
何でもいいから連絡…




----------プルルルル…




そんなことを考えていたら
ちょうど良いタイミングであいつから電話がかかってきた。




「-----もしもし。」





苛立ちながら
早く帰ってこいと言おうとしたら


(---------?)



あいつの様子が少しおかしいことに気づいた。




「…っ、仁美さん。もう帰ります…その、場所は…。」




…走ったのか?なぜ息が切れてる…?
仮に走ったからだとして
何で走る必要が…




「-----わかった。すぐ迎えに行く。
そこから絶対に動くなよ。」





そう言って電話を切り
何と無く嫌な予感がして
車をすぐに走らせた。