「っ……!!」
そう思った瞬間に
顔がカァっと赤くなる。
(っ…マジで…
ニヤけが、とまんねぇ…。)
口元を抑えるも
止まらない頬の緩み、口角の上がり。
込み上げる喜びが
ジワジワと実感を呼び寄せて
さらに俺のテンションが上がる。
(ったく、俺は修学旅行の時の高校生かっつの…。)
…でもやっぱり
嬉しいものは嬉しい。
初めて出会ってから
まだ日が浅いのに
ここまで進展するとは
自分でも驚きだった。
長期戦のつもり、だったんだけどな…。
でもこうなってしまったならしまったで
全然困ったことはない。
「………。」
でもだからと言って
焦るつもりも 急かすつもりも毛頭ない。
まだ知り合って日が浅いんだ
お互いの知らないところだって
まだ全然ある。
…ゆっくり、距離を縮めて行こう。
俺はそう決めて
ベッドへ体を倒す。
---浴衣から着替えて、風呂でも入るか…。
もっと落ち着いてから 千夏に会おう。
俺はそう決めて
浴衣を脱ぎ始めた。

