君色の夏





「涼夏ちゃん?」



私がもう一度名前を呼ぶと、しばらく黙ったあと涼夏ちゃんは呟いた。



「………あのね」



「うん。どうしたの?」



「今日、りょうちゃん体調があんまりよくないんだって。だいじょうぶかなぁ、って思って」



「え………」



涼平、体調良くないのに試合なんか出てたの?



全然。そんな素振り見せなかったのに。



「それ……本当?」



「うん………」



それからうつむいて黙ってしまった涼夏ちゃん。



涼夏ちゃんは、まだこんなに小さいのにちゃんとお兄ちゃんの心配してるんだなぁ、とちょっと感心する。




それにしても、涼平大丈夫かな。




体調悪いのに、サッカーなんて激しい運動して大丈夫なのかな。



そんなことを考えていると、いつの間にかグラウンドでは試合が再開されていた。