君色の夏




電車に乗ってすぐに着く、隣町の駅。



涼平たちはこの町を知っているみたいだったけど、私は来たことがない。



「千夏! お祭りの会場はこっちだよ!」



涼平が私を手招きする。



「お前、ちっちゃいからすぐ迷子になりそうだな」



「……ちっちゃい、ちっちゃいって言うなぁー!!」



もう、なによ。



みんなして。



「ま、可愛くていいけど」



「へっ?」



涼平がポツンと呟いたその一言に、私はきょとんとした。



聞き間違い?



りっちゃんに言ったとか?




「女の子はちっちゃいほうが可愛いよ」




ドキッ。



ちっちゃいほうが可愛い……。